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業界横断データ

業界別 平均年収ランキング 2026年|上場企業の年収を32業種で比較

上場企業が有価証券報告書に開示する「平均年間給与」を、 JPX 32業種に分類して業種別中央値(メディアン)で比較したランキングです。 平均値は一部の高給企業に引っ張られるため、業種の実態をより正確に表す中央値で集計しました。 各業種の最高年収企業も併せて掲載しています。すべて有価証券報告書(EDINET)ベースの実データです。

公開: 2026-05-21更新: 2026-05-21読了目安: 約6分

1. 業界別 平均年収ランキング(32業種)

業種別の平均年収(中央値)の高い順に並べたランキングです。「最高年収企業」は各業種で最も平均年収が高い上場企業です。

#業種中央値社数最高年収企業
1海運業1030万円10日本郵船1435万円
2証券、商品先物取引業977万円11大和証券グループ本社1626万円
3保険業923万円9東京海上ホールディングス1536万円
4医薬品826万円43中外製薬1207万円
5鉱業778万円5INPEX1168万円
6電気・ガス業772万円21関西電力973万円
7建設業768万円117ショーボンドホールディングス1212万円
8銀行業716万円78三井住友トラストグループ1351万円
9不動産業703万円108三菱地所1348万円
10非鉄金属702万円29日本軽金属ホールディングス915万円
11鉄鋼701万円35JFEホールディングス1264万円
12化学695万円176富士フイルムホールディングス1124万円
13石油・石炭製品695万円8コスモエネルギーホールディングス1151万円
14その他金融業689万円27日本取引所グループ1110万円
15電気機器689万円195レーザーテック1681万円
16ガラス・土石製品682万円43日本特殊陶業987万円
17卸売業677万円244三菱商事2033万円
18機械676万円176ディスコ1672万円
19食料品676万円99アサヒグループホールディングス1218万円
20精密機器674万円45オリンパス1046万円
21輸送用機器658万円74トヨタ自動車983万円
22ゴム製品647万円15ブリヂストン755万円
23情報・通信業646万円432光通信2409万円
24金属製品632万円64三和ホールディングス1000万円
25陸運業626万円27ヤマトホールディングス1226万円
26倉庫・運輸関連業612万円16東京汽船1009万円
27パルプ・紙608万円20王子ホールディングス845万円
28その他製品601万円85バンダイナムコホールディングス1216万円
29繊維製品588万円40東レ820万円
30サービス業583万円420電通グループ1508万円
31水産・農林業547万円12極洋891万円
32小売業540万円241ファーストリテイリング1251万円

2. 年収が高い業界トップ5の特徴

平均年収(中央値)が高い上位5業種は、海運業(1,030万円)・証券(977万円)・保険業(923万円)・医薬品(826万円)・鉱業(778万円)でした。

  • 海運業:日本郵船・商船三井・川崎汽船の大手3社が中央値を押し上げています。コンテナ船・ばら積み船の市況に業績が大きく左右されるシクリカル業種で、好況期の利益還元が年収に反映されやすい構造です。
  • 証券・保険:金融業のなかでも証券・保険は専門性が高く、成果報酬の比重も大きいため高年収。東京海上ホールディングスは1,536万円と全業種でも上位です。
  • 医薬品:研究開発型の高付加価値産業。中外製薬・第一三共など、グローバル展開する新薬メーカーが牽引します。
  • 鉱業・電力ガス:INPEX や関西電力など、装置産業かつ社会インフラを担う企業群。少数精鋭で1人あたり付加価値が高い傾向です。

※ 業種別の収益性は33業種別ROE・PER・PBR中央値一覧も併せてご覧ください。

3. 年収が低めの業界とその背景

中央値が低めの業種は小売業(540万円)・水産農林業(547万円)・サービス業(583万円)・繊維製品(588万円)でした。 これらは労働集約型でパート・アルバイトを含む雇用形態が多く、有報の「平均年間給与」が正社員以外も一部含む集計になることが背景にあります。

ただし同じ業種内でも企業差は大きく、小売業でもファーストリテイリング(1,251万円)のように高年収企業は存在します。 業種の中央値はあくまで「ざっくりした目安」であり、個別企業のページで実際の数値を確認することが重要です。

4. 平均年収データを見るときの注意点

  • 平均年間給与の定義:有報の「平均年間給与」は提出会社(多くは持株会社・親会社単体)の従業員が対象で、連結子会社を含みません。持株会社は管理部門中心で年収が高めに出る傾向があります。
  • 平均勤続年数の影響:勤続年数が長い企業は年齢構成が高く、年収も高めに出ます。本ランキングの最高年収企業には勤続年数も併記しています。
  • 業種分類:JPX 33業種分類のうち、上場企業数が5社未満の「空運業」は中央値の信頼性が低いため除外し、32業種で集計しています。
  • 個別企業の年収:各企業ページの「従業員」セクションで、平均年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数の推移を確認できます。

5. データの出典

本記事のデータは、各社が金融庁 EDINET に提出した有価証券報告書の「従業員の状況」に記載された平均年間給与を、 金脈コードが独自に抽出・集計したものです(2025年度決算ベース)。業種分類は JPX(日本取引所グループ)の33業種分類に基づきます。 年収は業種別の中央値で、特定企業の年収を保証するものではありません。最新の個別データは各企業ページをご確認ください。

日本の業界別平均年収ランキング — 業界格差の現実

日本の業界別平均年収は大きな格差があります。総合商社 (1,400-1,700万円)、大手 IT (キーエンス 2,500万円超)、放送・通信 (900-1,500万円)、金融 (800-1,200万円) が高年収業界、一方で外食・小売 (400-600万円) は低年収業界。 業界格差の構造要因: ①付加価値生産性の差 (1人あたり営業利益) ②グローバル展開度 (海外売上比率) ③参入障壁の高さ (規制、技術、ブランド) ④人材獲得競争 (専門性、希少性) ⑤労働組合の交渉力 2024-2025年は歴史的賃上げ局面で、業界全体の平均年収が上昇傾向。新卒初任給も大手で 25-30万円から 28-35万円に上昇。

高年収業界の選別基準

高年収業界に共通する特徴: ①付加価値生産性 1人あたり営業利益が大きい (キーエンス 4,000万円/人、ファナック 3,000万円/人、信越化学 2,000万円/人 等) ②高利益率 営業利益率 20% 超の業界 (SaaS、医薬品、半導体材料、キーエンス型) ③グローバル展開 海外売上比率 50% 超で為替メリット + 高単価市場アクセス ④ニッチ独占 世界シェア No.1 のニッチ製品で価格決定力 ⑤労働集約型でない 資本集約型 (機械、ソフトウェア) で人件費比率低い 代表業界: - 総合商社 (1,500万円超) - キーエンス・ファナック等 (1,500-2,500万円) - 大手放送 (1,400-1,500万円) - メガバンク (800-1,000万円) - 大手化学 (900-1,200万円)

年収と投資判断の関係

企業の平均年収と株価リターンの関係: ①高年収企業 = 優秀な人材獲得力 キーエンス、商社、製薬は高年収で優秀人材を獲得、長期競争力維持 ②高年収 × 高 ROE 投資家にも社員にも還元できる優良経営 (キーエンス、信越化学、商社) ③人材定着 + 専門性 高年収 × 長期勤続 = 知識蓄積、競争優位 投資戦略: - 業界平均年収トップ3 から銘柄選別 - 高年収 × 高 ROE の組み合わせを重視 - 賃上げ局面では人件費比率の低い業界 (機械、化学、SaaS) が有利 就職・転職参考: - 業界平均年収を初期判断材料に - ただし「年収だけでなく成長性・働きやすさ・キャリアパス」を総合評価 - 退職金・福利厚生・ストックオプション等の総報酬も考慮

高年収業界の代表企業 + 1人あたり営業利益

高年収業界の代表企業と生産性: ①総合商社 (5大) - 三菱商事: 平均年収 1,940万円、1人あたり営業利益 3,500万円 - 伊藤忠: 1,750万円、1人あたり 3,000万円 - 三井物産: 1,700万円、1人あたり 3,200万円 - 住友商事: 1,700万円、1人あたり 2,500万円 - 丸紅: 1,640万円、1人あたり 2,800万円 ②大手 IT・電機 (FA特化) - キーエンス: 2,500万円超、1人あたり 4,000万円 (異常水準) - ファナック: 1,300万円、1人あたり 3,000万円 - 信越化学: 900万円、1人あたり 2,000万円 ③大手金融 - 三菱UFJ FG: 800-900万円 - 三井住友 FG: 850-950万円 - 野村 HD: 1,200万円超 (投資銀行業務) ④大手不動産 - 三菱地所: 1,400万円 - 三井不動産: 1,300万円 - 住友不動産: 1,200万円 ⑤大手放送 - フジHD: 1,500万円 - TBS HD: 1,400万円 - 日テレ HD: 1,400万円 これらは「高生産性 + 専門人材 + ブランド力」の3要素で高年収を支えている。投資判断では「高年収 + 高 ROE + 高生産性」の組み合わせが優良企業の証。

よくある質問

Q. 業界平均年収トップは?

A. 総合商社 (5大商社で 1,400-1,700万円)、大手 IT (キーエンス 2,500万円超)、大手放送、投資銀行、大手不動産が常連。業界全体の平均年収は時代と共に変動。

Q. なぜ商社の年収はそんなに高い?

A. ①高度な専門人材 (グローバルビジネス、金融、エネルギー) ②海外赴任手当 + 住宅手当 + 退職金等の総報酬 ③1人あたり営業利益 3,000-5,000万円の高生産性 ④人材獲得競争 (外資金融・コンサルと張り合う)。

Q. 低年収業界は投資先として不適格?

A. 一概に不適格ではない。低年収業界 (小売、外食) でも高シェア・高 ROE の優良企業あり (ファーストリテイリング、コンビニ大手等)。投資判断は ROE・成長性で評価、年収は経営の質の参考程度。

Q. 2024-2025年の賃上げで業界順位は変わる?

A. やや変動。大手中心に賃上げ実現、中小企業との格差拡大。製造業 (自動車、電機)、外食、小売、運輸が大幅賃上げ。商社・銀行は元々高年収のため変動小。中長期的には人手不足業界 (建設、物流、介護) の賃上げが加速予想。