1. 自己資本比率ランキング トップ39
自己資本比率の高い順です。いずれも有利子負債がほとんどない、いわゆる「実質無借金経営」に近い財務体質の企業群です。
| # | 企業 | 自己資本比率 | 売上高 | ROE |
|---|---|---|---|---|
| 1 | キーエンス6861 / 電気機器 | 94.5% | 1.06兆円 | 12.8% |
| 2 | シマノ7309 / 輸送用機器 | 92.1% | 4,510億円 | 8.6% |
| 3 | 大和工業5444 / 鉄鋼 | 91.7% | 1,683億円 | 5.3% |
| 4 | コーエーテクモホールディングス3635 / 情報・通信業 | 90.3% | 832億円 | 19.9% |
| 5 | SMC6273 / 機械 | 90% | 7,769億円 | 9.5% |
| 6 | マブチモーター6592 / 電気機器 | 90% | 1,962億円 | 4% |
| 7 | 中部鋼鈑5461 / 鉄鋼 | 89.9% | 510億円 | 2.3% |
| 8 | MARUWA5344 / ガラス・土石製品 | 89.9% | 718億円 | 15.1% |
| 9 | ファナック6954 / 電気機器 | 89.8% | 7,971億円 | 8.5% |
| 10 | FUJI6134 / 機械 | 89.5% | 1,806億円 | 5% |
| 11 | ガンホー・オンライン・エンターテイメント3765 / 情報・通信業 | 89.3% | 932億円 | 0.9% |
| 12 | ヒロセ電機6806 / 電気機器 | 88.8% | 1,894億円 | 8.9% |
| 13 | 塩野義製薬4507 / 医薬品 | 88.7% | 4,383億円 | 12.5% |
| 14 | エービーシー・マート2670 / 小売業 | 88.3% | 3,722億円 | 12.3% |
| 15 | アリアケジャパン2815 / 食料品 | 88.1% | 654億円 | 6.4% |
| 16 | しまむら8227 / 小売業 | 88.1% | 7,000億円 | 9.1% |
| 17 | ドウシシャ7483 / 卸売業 | 87.4% | 1,139億円 | 7.2% |
| 18 | 日本新薬4516 / 医薬品 | 87.1% | 1,602億円 | 13.2% |
| 19 | パイオラックス5988 / 金属製品 | 87% | 634億円 | 1.9% |
| 20 | オービック4684 / 情報・通信業 | 86.7% | 1,212億円 | 14.9% |
| 21 | アイホン6718 / 電気機器 | 86.7% | 633億円 | 5.4% |
| 22 | フジッコ2908 / 食料品 | 86.4% | 571億円 | 1.4% |
| 23 | キッセイ薬品工業4547 / 医薬品 | 86.1% | 883億円 | 5.7% |
| 24 | 信越化学工業4063 / 化学 | 85.8% | 2.56兆円 | 11% |
| 25 | キヤノン電子7739 / 電気機器 | 85.8% | 1,007億円 | 6.3% |
| 26 | ニッタ5186 / ゴム製品 | 85.7% | 903億円 | 7.9% |
| 27 | エスケー化研4628 / 化学 | 85.6% | 1,061億円 | 6.6% |
| 28 | K&Oエナジーグループ1663 / 鉱業 | 85.2% | 914億円 | 7.7% |
| 29 | 村田製作所6981 / 電気機器 | 85.2% | 1.74兆円 | 9.1% |
| 30 | ミルボン4919 / 化学 | 84.9% | 529億円 | 7% |
| 31 | 三共6417 / 機械 | 84.6% | 1,792億円 | 18.9% |
| 32 | フジミインコーポレーテッド5384 / ガラス・土石製品 | 84.6% | 625億円 | 12.3% |
| 33 | 丸一鋼管5463 / 鉄鋼 | 84.5% | 2,616億円 | 7.5% |
| 34 | マキタ6586 / 機械 | 84.3% | 7,531億円 | 8.5% |
| 35 | シモジマ7482 / 卸売業 | 84.1% | 607億円 | 5.9% |
| 36 | ミスミグループ本社9962 / 卸売業 | 83.9% | 4,020億円 | 10.4% |
| 37 | 沖縄セルラー電話9436 / 情報・通信業 | 83.9% | 843億円 | 12.5% |
| 38 | マックス6454 / 機械 | 83.8% | 918億円 | 10.6% |
| 39 | アイチコーポレーション6345 / 機械 | 83.7% | 593億円 | 7.5% |
2. 自己資本比率の目安と見方
自己資本比率は「自己資本 ÷ 総資産 × 100」で計算され、一般的な目安は次の通りです(金融業を除く事業会社の場合)。
- 〜20%低め。借入依存度が高く、業績悪化や金利上昇に弱い。業種によっては正常な水準のこともある
- 20〜40%日本の事業会社の標準的なレンジ
- 40〜70%良好。財務に余裕があり、不況耐性が高い
- 70%〜極めて高い。実質無借金。本ランキングの企業群はここに該当
ランキング上位のキーエンス(94.5%)、シマノ(92.1%)、SMC(90.0%)、ファナック(89.8%)は、 いずれも高収益で稼いだ利益を内部留保として積み上げてきた企業です。 景気後退や取引先の倒産といったショックに対する耐性が非常に高く、不況期にも投資を継続できる強みがあります。
3. 「高ければ良い」とは限らない理由
自己資本比率は高いほど安全ですが、高すぎることが必ずしも最適とは限りません。理由は資本効率です。
- ROEとのトレードオフ:自己資本を厚く持ちすぎると、分母が大きくなりROE(自己資本利益率)は下がりやすくなります。ランキングでも中部鋼鈑(ROE2.3%)、パイオラックス(1.9%)、フジッコ(1.4%)のように、財務は頑丈でも資本効率が低い企業が見られます。
- 「使われない現金」批判:近年は東証の資本効率改善要請もあり、過剰な手元資金は「成長投資か株主還元に回すべき」と見られる傾向があります。
- 理想は両立:キーエンス(ER94.5%・ROE12.8%)、コーエーテクモ(ER90.3%・ROE19.9%)、三共(ER84.6%・ROE18.9%)のように、高い財務安全性と高ROEを両立する企業が真の優良企業といえます。
自己資本比率は「安全性」、ROEは「効率性」を測る指標です。ランキングは両方を併記しているので、「頑丈さ」と「稼ぐ力」のバランスで企業を見比べてみてください。
自己資本比率の詳しい解説は自己資本比率の解説ページ、 ROEはROEの解説ページをご覧ください。
4. データの出典
本記事のデータは、各社が金融庁 EDINET に提出した有価証券報告書の貸借対照表データを金脈コードが独自に抽出・集計したものです(2025年度決算ベース)。 自己資本比率の性質が大きく異なる銀行業・保険業・証券業・その他金融業は対象から除外し、売上高500億円以上の事業会社に絞っています。 投資判断の最終責任はご自身でお願いします。
自己資本比率ランキングの読み方
財務健全性と投資戦略
財務健全性を活用した銘柄選別
よくある質問
Q. 自己資本比率何 % あれば安心?
A. 業種次第。製造業 40-50%、サービス業 50-60%、IT/SaaS 60-80%、商社 30%、銀行 BIS 規制 4.5% 以上、不動産 25-40% が業界目安。業界平均より高い銘柄を選別が定石。
Q. 自己資本比率高すぎる企業はダメ?
A. 財務安全性は最高だが、ROE 低下要因。東証 PBR 改善要請対象になりやすい。投資家としては「自社株買い・増配の余地大」とポジティブに見ることもできる。
Q. 銀行や電力の自己資本比率が低いのは?
A. 業態の性質。銀行: 預金が負債計上、構造的に自己資本比率低 (BIS 規制で 4.5%以上義務)。電力: 設備投資負担で借入大 (規制業種、安定収益で許容)。業界横断比較不可、業界内比較が必要。
Q. 財務健全性 + 成長性、両立する銘柄は?
A. キーエンス (自己資本比率 90% × ROE 15%)、信越化学 (75% × 12%)、ファナック (85% × 8%)、任天堂 (75% × 15%)、東京エレクトロン (60% × 25%)。バフェット好みの「経済的お堀」を持つ優良企業。