業種別PERの見方|業界平均との比較で割安・割高を判断する方法

更新日: 2026-05-11投資ガイド

PER(株価収益率)は割安株を見つける最も基本的な指標ですが、業種ごとに適正水準が大きく異なります。本ガイドでは業種別のPER水準と、業界平均と比較した割安株の見つけ方を解説します。

1.なぜ業種ごとにPERが異なるのか

PERは「株価÷1株あたり利益」で算出され、投資家が1円の利益に対していくら払うかを示します。市場全体の平均PERは15倍前後ですが、業種ごとに10倍〜40倍と大きく異なります。これは将来の利益成長期待が業種ごとに違うためです。IT・SaaSのように高成長が期待される業種は20-40倍と高PER、銀行や鉄鋼のように低成長業種は8-12倍と低PERになる傾向があります。同じ業種内では成長性・財務健全性・収益性などが個別企業のPER差を生みます。

2.業種別PER水準の目安

JPXの33業種分類における代表的なPER水準は次のとおりです。低成長・成熟業種は10倍前後、安定収益業種は15倍前後、成長業種は20-30倍が目安となります。ただし市場環境や金利水準で水準は変動するため、絶対値より「業界平均との乖離率」で見ることが重要です。

  • 【高PER(20-40倍)】情報・通信業、医薬品、精密機器、サービス業(IT・SaaS含む)
  • 【中PER(13-20倍)】食料品、化学、機械、電気機器、小売業
  • 【低PER(8-13倍)】銀行業、保険業、鉄鋼、非鉄金属、海運業、石油・石炭製品
  • 【特殊PER】成長期の半導体製造装置メーカー、業績悪化時の循環株(PER急変動)

3.業界平均との比較で割安株を見つける

個別企業のPERが業界平均より大幅に低い場合、次の3パターンが考えられます。①真の割安: 業績は同業他社並みかそれ以上だが評価が遅れているケース。②業績悪化織り込み: 市場が業績悪化を織り込んでPERが下がっているケース。③構造的要因: 親会社の存在、ガバナンス懸念、流動性低下など長期的な要因。割安株投資ではこの3パターンを区別することが重要です。同業他社のROE・営業利益率・成長率と比較し、業績水準が変わらないのにPERだけ低い銘柄は真の割安候補と判断できます。

4.業界平均PERの調べ方

業界平均PERは日本取引所グループ(JPX)が月次で公表しています。「規模別・業種別PER・PBR」のレポートで33業種別の平均PERが確認できます。金脈コードでは個別企業のPERと業種平均を一画面で比較でき、業界内での割安・割高ポジションを直感的に把握できます。業種別ランキングで自分の関心業種の銘柄を一覧表示し、PER昇順で並べ替えれば業界内で最も割安な銘柄を探せます。

5.低PERだけで判断しない

低PERは割安シグナルですが、業績悪化見通しから市場が先回りして売っている「バリュートラップ」の罠もあります。低PER銘柄を見つけたら、必ず次の点を確認しましょう。①過去5年の業績推移(売上・営業利益)が右肩下がりでないか。②自己資本比率・流動比率など財務健全性。③MD&A・リスク情報で構造的懸念がないか。④配当推移が安定しているか。これらをクリアした上で、業界平均より明確に低いPERであれば、真の割安候補と判断できます。

  • 業界平均PERとの乖離率を見る(−30%以下が顕著な割安)
  • 過去5年の業績トレンドが安定または成長
  • 自己資本比率40%以上・流動比率150%以上
  • PBRも合わせて1倍未満なら追加の割安シグナル
  • 配当性向30-60%で減配リスク低い

6.金脈コードでの活用

金脈コードのスクリーニング機能を使えば「業種=○○ AND PER<10 AND ROE>10%」のような複合条件で割安優良株を探せます。業種別ランキングページではPER昇順で並べ替え、業界内最割安銘柄をワンクリックで発見できます。さらに企業ページでは過去5年のPER推移グラフ、業種平均との比較、財務健全性スコアを一画面で確認でき、バリュートラップを回避した割安株投資を支援します。本サイトの情報は投資助言を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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