1. 3社の主要指標サマリー(2025年度)
| 企業 | 売上高 | 営業利益率 | ROE | PBR | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|---|
| ブリヂストン5108 | 4.43兆円 | 10% | 7.5% | 0.96倍 | 3.69% |
| 住友ゴム工業5110 | 1.21兆円 | 0.9% | 1.5% | 0.69倍 | 4.59% |
| 横浜ゴム5101 | 1.23兆円 | 12.4% | 10.2% | 0.92倍 | 1.58% |
売上はブリヂストンが4.43兆円で圧倒的。2025年度の収益性は横浜ゴム(営業利益率12.4%)が最も高く、住友ゴムは0.9%と落ち込みました。
2. タイヤ株を見る2つの論点
- 原材料・市況の影響:タイヤは天然ゴム・合成ゴム・カーボンブラックなどの原材料費と、物流費の影響を受けます。これらのコスト変動を販売価格に転嫁できるか(値上げ力)が利益率を左右します。市況の影響で、同じタイヤ各社でも年度により業績が振れます。
- 高付加価値分野へのシフト:乗用車用タイヤは交換需要が中心で成長は緩やか。鉱山・建設機械用の大型タイヤ(ブリヂストン)や、農業・建設機械用タイヤ=オフハイウェイタイヤ/OHT(横浜ゴム)といった高付加価値分野を伸ばせるかが、収益性の差につながっています。横浜ゴムがOHT事業の育成で営業利益率を高めたのが好例です。
3. 各社の特徴と事業構造
ブリヂストン5108
売上 4.43兆円/営業利益率 10%/ROE 7.5%/PBR 0.96倍/配当利回り 3.69%
タイヤで世界トップクラスのグローバル企業。乗用車用に加え、鉱山・建設機械用の大型タイヤや航空機タイヤなど高付加価値分野に強い。営業利益率10.0%は3社トップ。配当利回り3.7%・PBR0.96倍とバリュー+インカムの性格。
住友ゴム工業5110
売上 1.21兆円/営業利益率 0.9%/ROE 1.5%/PBR 0.69倍/配当利回り 4.59%
ダンロップ・ファルケンブランドのタイヤメーカー。2025年度は営業利益率0.9%・ROE1.5%と大きく落ち込んだ。米国工場関連の費用や市況の影響が利益を圧迫。PBR0.69倍・配当利回り4.59%と数字上は割安・高配当だが、業績回復が前提。
横浜ゴム5101
売上 1.23兆円/営業利益率 12.4%/ROE 10.2%/PBR 0.92倍/配当利回り 1.58%
ヨコハマタイヤのメーカー。乗用車用に加え、農業機械・建設機械用タイヤ(オフハイウェイタイヤ=OHT)の買収・育成で高収益化に成功。営業利益率12.4%・ROE10.2%は3社トップで、PER9.0倍と割安。
4. よくある質問(FAQ)
Q. タイヤ大手3社で最も売上が大きいのはどこですか?
A. 2025年度の売上高はブリヂストンが約4.43兆円で圧倒的最大です。住友ゴム工業と横浜ゴムはそれぞれ約1.2兆円規模で、ブリヂストンが3社のなかで突出しています。
Q. タイヤ大手3社で最も収益性が高いのはどこですか?
A. 2025年度は横浜ゴムが営業利益率12.4%・ROE10.2%で最も高くなっています。農業・建設機械用タイヤ(OHT)の高収益事業を育てた成果です。ブリヂストンも営業利益率10.0%と高水準です。
Q. 住友ゴムの業績が低調なのはなぜですか?
A. 2025年度の住友ゴム工業は営業利益率0.9%・ROE1.5%と大きく落ち込みました。米国工場関連の費用やタイヤ市況の影響が利益を圧迫したためです。配当利回りは見かけ上高くなりますが、業績回復が前提となります。
5. データの出典
本記事の業績数値(売上高・営業利益・ROE)は、各社が金融庁の開示システムEDINETに提出した有価証券報告書(2025年度の本決算)のXBRLデータを、金脈コードが独自に抽出・集計したものです。 PBR・配当利回りは1株当たり指標を直近の株価で計算したもので、株価変動により日々変化します。データ抽出時点は2026年5月です。 本記事は企業比較を目的とした情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断の最終責任はご自身でお願いします。
日本のタイヤ業界 — 世界3強の一角ブリヂストン
業績を左右する論点 — グローバル・EV・原材料
タイヤ業界の今後 — EV・サステナビリティ
タイヤ3社の詳細財務 + ブランド戦略
よくある質問
Q. タイヤ3社のうち、どれを買うべき?
A. 規模 + 安定なら ブリヂストン (世界 No.1、配当利回り 3.5%)。プレミアムブランド狙いなら住友ゴム (DUNLOP)。割安感狙いなら横浜ゴム (PER 低め、ATG 買収シナジー期待)。
Q. EV 化でタイヤ業界はどうなる?
A. 需要構造変化だが基本プラス。EV は車重増で交換頻度上昇、専用タイヤで高単価販売可能。ただし対応技術投資負担あり、技術力ある大手 (ブリヂストン、住友ゴム) が有利。
Q. タイヤ株は景気敏感ですか?
A. 中程度。新車向け (OEM) は景気感応度高い、補修用 (リプレースメント) は安定。リプレースメント比率の高い企業 (ブリヂストン約 70%) が景気変動に強い。
Q. 原材料 (ゴム・原油) 高騰でタイヤ株はどうなる?
A. 短期的に利益率圧迫、株価重し。ただし、値上げ実現できる大手は1-2年で利益率回復。価格決定力ある企業 (ブリヂストン、住友ゴム) が有利、価格決定力弱い企業は苦戦継続。