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セクター分析

機械大手4社の業績比較 2026年|コマツ・クボタ・ダイキン・SMC

日本の機械業界を代表する4社、コマツ(6301)・クボタ(6326)・ダイキン工業(6367)・SMC(6273)を、 2025年度の有価証券報告書ベースで横断比較します。建設機械・農業機械・空調・空気圧機器という、まったく異なる製品分野の収益性を整理します。

公開: 2026-05-21更新: 2026-05-21読了目安: 約6分

1. 4社の主要指標サマリー(2025年度)

企業売上高営業利益率ROEPER自己資本比率
コマツ63014.10兆円13.1%9.157.9%
クボタ63263.02兆円10.5%8.4%9.345.5%
ダイキン工業63674.75兆円7.7%9.2%17.855.8%
SMC62737,769億円32.3%9.5%30.790%

売上はダイキン(4.75兆円)が最大。SMCは営業利益率32.3%・自己資本比率90%と、機械業界では別格の高収益・好財務です。

2. 各社の特徴と事業構造

コマツ6301

売上 4.10兆円/営業利益率 /ROE 13.1%/PER 9.1倍/自己資本比率 57.9%

建設機械で世界2位(首位は米キャタピラー)。鉱山機械や、機械の稼働を遠隔監視する「KOMTRAX」によるソリューション事業が強み。ROE13.1%・自己資本比率57.9%と収益性・財務ともに良好。資源価格と各国のインフラ投資が業績ドライバー。

クボタ6326

売上 3.02兆円/営業利益率 10.5%/ROE 8.4%/PER 9.3倍/自己資本比率 45.5%

農業機械(トラクター)で世界的なブランド。北米・アジアの農機需要が収益の柱で、水・環境(パイプ、ポンプ)事業も持つ。PBR0.78倍と1倍割れで、農機市況の調整局面を株価が織り込んでいる。

ダイキン工業6367

売上 4.75兆円/営業利益率 7.7%/ROE 9.2%/PER 17.8倍/自己資本比率 55.8%

空調機器(エアコン)で世界首位。住宅用から業務用、冷媒(フッ素化学)まで手がける。気候変動・新興国の所得向上で空調需要は構造的な成長分野。4社で最も「成長株」として評価され、PER17.8倍とやや高め。

SMC6273

売上 7,769億円/営業利益率 32.3%/ROE 9.5%/PER 30.7倍/自己資本比率 90%

空気圧制御機器(FA用アクチュエータ等)で世界首位。営業利益率32.3%・自己資本比率90.0%は機械業界では別格。工場自動化(FA)の基幹部品を握る高収益企業。PER30.7倍とクオリティ株として高く評価される。

3. よくある質問(FAQ)

Q. 機械大手4社で最も売上が大きいのはどこですか?

A. 2025年度の売上高はダイキン工業が約4.75兆円で最大、次いでコマツ4.10兆円、クボタ3.02兆円、SMC7,769億円の順です。

Q. 機械大手4社で最も営業利益率が高いのはどこですか?

A. SMC(空気圧制御機器)が営業利益率32.3%で突出しています。これはFA(工場自動化)の基幹部品を握る高付加価値ビジネスによるものです。

Q. コマツとクボタの違いは何ですか?

A. コマツは建設機械・鉱山機械で世界2位、クボタは農業機械(トラクター)と水・環境事業が中心です。コマツは資源・インフラ投資、クボタは農業市況の影響を受けます。

4. データの出典

本記事の業績数値(売上高・営業利益・ROE・自己資本比率)は、各社が金融庁の開示システムEDINETに提出した有価証券報告書(2025年度=2026年3月期等の本決算)のXBRLデータを、金脈コードが独自に抽出・集計したものです。 PER・PBR・配当利回りは1株当たり指標を直近の株価で計算したもので、株価変動により日々変化します。データ抽出時点は2026年5月です。 一部の指標は会計基準や開示区分により算出できない場合があり、その際は「—」と表示しています。 本記事は企業比較を目的とした情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断の最終責任はご自身でお願いします。

日本の機械業界 — グローバルニッチトップ

日本の機械業界はグローバル市場で高い競争力を持つ「世界トップシェア」企業の集合体。コマツ (建設機械世界2位)、クボタ (農業機械世界トップ、トラクター)、ダイキン (エアコン世界トップ)、SMC (空気圧機器世界トップ) が業界の主力。 各社の特徴は ①世界市場でのトップシェア、②グローバル展開で為替・地政学リスクあり、③高利益率 (営業利益率 10-20%)、④M&A による事業拡大。 コマツは IT 化された建機 (ICT 油圧ショベル、自動運転) で差別化。クボタは農業機械の北米シェア拡大。ダイキンは空調機の世界市場で米キャリア・三菱重工と競合。SMC は工場自動化 (FA) の必須部品メーカー。

業績を左右する論点 — グローバル経済・為替・サイクル

①グローバル経済感応度 コマツ・クボタは中国・米国景気に連動。中国不動産バブル崩壊で建機需要が急減。 ②為替効果 全社海外比率 70% 超、円安は短期業績にプラス、円高は逆風。 ③設備投資サイクル SMC・ファナック等 FA 関連は設備投資サイクル (3-4年) に連動。 ④バリュエーション コマツ PER 10-13倍、クボタ 13-15倍、ダイキン 18-22倍、SMC 20-25倍。 ⑤配当・還元 配当性向 30-40%、利回り 2-3% 程度。

機械業界の今後 — 自動化・グリーン化・新興国

中長期トレンド: ①自動化・IT化 - 建機自動運転 (コマツ)、農機自動化 (クボタ) - スマートファクトリー (FA) - AI 予知保全 ②グリーン化 - 電動建機、水素建機 - 省エネ空調 (ダイキンヒートポンプ) - カーボンニュートラル対応 ③新興国市場 - インド、東南アジアでの建機・農機需要 - 中国市場の変動への対応 ④M&A 拡大 - ダイキンは米欧 M&A で世界トップ維持 - クボタは米北米農機 M&A

機械4社の詳細財務 + 地域別売上

各社の業績・地域構成: ①コマツ (6301) - 売上 4兆円、営業利益 5,500億円、営業利益率 14% - 北米 30%、欧州 15%、アジア 15%、中国 10% - ICT 建機 (KomConnect、Smart Construction) で世界先行 - 配当利回り 3-4%、PER 10-13倍 ②クボタ (6326) - 売上 3.1兆円、営業利益 2,500億円、営業利益率 8% - 北米 30% (農機・建機・トラクター)、アジア 25% - 北米農機市場で John Deere に対抗 - 配当利回り 1.5-2%、PER 13-15倍 ③ダイキン工業 (6367) - 売上 4.6兆円、営業利益 5,000億円、営業利益率 11% - 海外比率 75% (米国 30%、欧州 15%、中国 15%、東南アジア 15%) - 空調世界 No.1、ヒートポンプで欧州拡大 - 配当利回り 1.5%、PER 18-22倍 (グロース評価) ④SMC (6273) - 売上 8,500億円、営業利益 1,800億円、営業利益率 20% - 海外比率 80% (米欧アジア) - FA (工場自動化) 空気圧機器世界 No.1 - 配当利回り 2.5%、PER 20-25倍 長期投資視点: 機械4社はグローバル展開先進、為替効果大。コマツ・クボタは景気サイクル感応度高め、ダイキン・SMC は安定成長型。投資先選別では事業特性 × バリュエーション × 配当のバランス。

よくある質問

Q. 機械4社のうち、どれが投資先?

A. ダイキン (空調世界トップ、安定成長)、コマツ (建機自動化、配当狙い)、クボタ (農機グローバル展開)。SMC は FA で安定だが PER 高め。事業特性で選別。

Q. コマツは中国景気悪化でどうなる?

A. 中国売上比率約15%、影響あるが致命的ではない。北米 (シェア 30%) と新興国でカバー。ICT 建機・自動運転で長期差別化、中長期成長期待。

Q. ダイキンの強みは?

A. ①世界エアコン市場 No.1 ②インバーター技術 ③省エネ・ヒートポンプ ④グローバル展開 (海外比率 75%) ⑤R&D 投資集中。長期成長 + 配当のバランス銘柄として人気。

Q. 機械株は景気敏感ですか?

A. 中程度。建機・農機・FA は設備投資サイクルに敏感、空調は比較的安定。景気後退期は機械株全般が売られやすいが、優良銘柄は長期保有でリターン獲得可能。